2015年4月11日土曜日

血小板凝集と坑血小板薬


  • 血小板凝集の機序:一次止血
  1. 血管障害血管内皮細胞が脱落し、血管壁の内皮下組織(コラーゲン)が露出.神経源性の細動脈収縮やエンドセリンの分泌
  2. 粘着コラーゲンにvWFが結着する。vWFに血小板が血小板上に発現するGPIb受容体を介して結合すると、血小板が活性化する.活性化した血小板は変形し、脱顆粒し、TxAを合成する
  3. 放出:血小板のdense bodyからADP, Ca, セロトニン, ヒスタミン, エピネフリン放出、α顆粒からフィブリノーゲン, フィブロネクチン, FactorV, vWF, 血小板性成長ホルモンを放出
  4. 集合:ADPやTxA2は周囲の血小板を活性化し血小板集合を促進。フィブリノーゲンを介した血小板同士のlinkingには血小板上のGpIIb/IIIa受容体.血管内皮でのAntithrombogenic substancesの合成↓


  • 坑血小板薬

  低用量アスピリン:血小板内のTxA2合成経路中のCOXを阻害する
  クロピドグレル, チクロピジン:ADP受容体阻害
  シロスタゾール:PDE3阻害, 血管平滑筋拡張作用もあり
  Eptifibatide:GPIIb/IIIa受容体阻害

  ※血小板上のADP受容体刺激は血小板内のcAMPの合成を抑制する。
   cAMP↑は細胞内Ca上昇を抑制して、血小板凝集を抑制する
  ※PDE3はcAMPを分解する.cAMPはPKAを活性化する.
   PKAはミオシン鎖キナゼを抑制し血管平滑筋拡張作用もあり(?)

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