2015年4月9日木曜日

急性肝不全fulminant hepatic failureのマネジメント

急性肝不全fulminant hepatic failureのマネジメント

1)定義

・肝硬変や肝臓疾患がない人に起こる(<26週間)
・高度肝機能障害+肝性脳症+INR↑
※でもEtOHや診断されていなかったWilson病とかに重なって
起こるものもこう呼んでいいよ
※Sever acute Hepatitis は肝性脳症呈しない。そして予後良い
※alcoholic Hepatitisとacute on chronic alcohol Hepatitisはマネッジメントが違う

・サブカテゴリとして
 hyperacute (<7 comment-7--="" data="">
 acute (7 to 21 days)
 subacute (21 days and <26 comment-26--="" weeks="">
※この分類は予後に関係する。実際は、基礎疾患を反映しているから。
真のHyperacuteは例えばアセト中毒とか肝虚血とか、リバーシブルな
病態を持つこと多く予後良い

・予後
基本的に、肝性脳症の程度、年齢、肝炎の原因が予後因子
肝性脳症のグレードによるspontaneous recoveryの割合
 ーGrade I to II – 65 to 70%
  Grade III – 40 to 50%
  Grade IV – <20 comment-20--="">
 ー<10才, >40才で予後わるし
 ーoverall 3週間without肝移植で生存率40%
 ーアセト、HepA、虚血では生存率良い>50%

2)原因

 Toxin exposure
  アセトアミノフェン、薬、キノコ
 ウィルス感染
  HepV, HSV, VZV, EBV, CMV, adenovirus
 Alcoholic hepatitis
 Autoimmune hepatitis
 Wilson disease
 Ischemic hepatopathy
 Budd-Chiari syndrome, Vena-Occlusive disease, Sepsis
 Acute fatty liver of pregnancy/HELLP syndrome
 Malignant infiltration
  多いのはbreast Ca, SCLC, lymphoma, melanoma, or myeloma
 Partial hepatectomy
 Heat stroke
※HepA,Bは単独で急性肝障害おこせる
 HepC+B, HepD+B
※HSV, VZVは免疫抑制者
※アセトはP450代謝の薬物と併用で、多量服用してなくても肝障害起こしうる

3)症状

肝性脳症:Cerebral Edemaは3度以上の肝性脳症で多くなる
頭蓋内圧亢進:高血圧, 徐脈, 呼吸抑制, 痙攣や他の脳幹反射低下
※頭蓋内圧亢進する機序は不明

4)検査

PTT/INRは予後を反映する
 ーINR上昇していてもHypocoagulableとは限らない。
  20%ぐらいでHypocoagulableっていうデータも。FFPはactive Bleeding
  等必要な時だけ使う!!INR経過で病勢評価できるから。
腎機能障害:30-50%で合併する
 ー尿素は肝障害で合成低下してるから、腎機能の指標にならないよ!
  アンモニア溜まってるんだから当然尿素はできてこないよね!
  機序はわかってない。Hepatrenal Syn.っぽいかも
ウィルス検査
 HepA Ab IgM, HBs Ag, HBc IgM, HCV Ab, HCV RNA, HSV Ab, VZV Ab,
 HepE IgM in women who are pregnant
 HepD Ab in chronic HepB pat
薬物検査
自己免疫検査
 antinuclear antibody, antismooth muscle antibody
 anti-liver/kidney microsomal antibody type 1, immunoglobulin levels
乳酸
 肝で糖新生に利用され(乳酸回路)、肝障害では乳酸クリアランスが低下して↑

5)治療

①Hemodynamic
・輸液:生食、半生食+75mEq/lバイカーボ
 overhydrationはcerebral edemaを亢進するので気をつける
・必要ならノルエピネフリン、ノルエピでも不安定ならバソ/テリプレシン
②Bleeding prevention
・PPI
・FFPは出血か、観血的手技(頭蓋内圧モニター設置とか)の時だけ
・VitK5-10mg sc/dもいい?
・recombinant factor VIIはFFPの次の選択肢
③ICP
・epidural catheter推奨:
 ー出血、感染のリスクあり.3-4度の肝性脳症で考慮
 ーEpiモニターで死亡合併症は1%ぐらい
 ーICP<20-25mmHg, cerebral perfusion pressure>50-60 mmHg
・prophylactic induction of hypernatremi:
 4度肝性脳症、アンモニア>150umol/l、急性腎不全、ノルエピ必要な患者では頭
 蓋内圧亢進のハイリスクとして3%NaCl(目標145-155 mEq/L)始めてもよい
 ー治療ではない。あくまで予防
・マンニトール
 ー0.5-1.0 g/kg bolus
④痙攣
・フェニトイン
 ーLoading:10-20mg/kg max 50 mg/minute
 ー予防投与は無効
・手に負えなければ、短時間作用型ベンゾ
⑤Sedatives
・短時間作用型のベンゾ、プロポフォール、バルビツールなど
・オピオイドは痙攣閾値を低くするので好まれない
⑥栄養
・たんぱく質60g/d. 体たんぱくの分解を防ぐために
・覚醒時のMagen sonde は頭蓋内圧を上昇させる
⑦腎不全
・持続透析/血漿交換療法>間欠的透析
⑧アセト中毒
・<4H以内のpoなら活性炭投与
・NAC
 肝性脳症I度 
 140 mg/kg loading dose po, then 70 mg/kg every 4 hours for 68 hours   (17 doses)
 II度やショック
  150 mg/kg over 60 minutes, then 50 mg/kg over 4 hours,
   then 100 mg/kg over 16 hours (IV) 

Dynamed, UpToDate 

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