2015年4月23日木曜日

血清タンパクについて

⚫️ 体内分布と生産速度/寿命















⚫️ 血清タンパク
・アルブミンが血清タンパクの6割、グロブリンが3割を占める
アルブミンは脱水以外で上昇することはほとんど無い。
 また、グロブリンが低下する病態は非常に少ない
 従って、多くの場合
  総タンパク上昇:グロブリンの増加
  総タンパク低下:アルブミンの減少
※二次性低/無グロブリン血症

⚫️ アルブミン製剤の適応
等張性アルブミン(4.5-5%)
 ➡︎血症膠質浸透圧の維持による循環血漿量の確保、血漿交換、熱傷
②高張性アルブミン(20-25%)
 ➡︎難治性腹水、浮腫、肺水腫

⚫️ タンパク分画
正常タンパク分画
平成22年1月15日発行   広島市医師会だより



























①アルブミン分画
②α1グロブリン分画:
 ・α1アンチトリプシン
  -もともと好中球エラスターゼ阻害物質、主に肝合成
  -α1分画のほとんどはα1アンチトリプシン
  -急性期反応性物質で、炎症で2-3倍に増加する
  -低下で、α1アンチトリプシン欠損症
③α2グロブリン分画
 ・ハプトグロビン
  -肝合成
  -血中有利ヘモグロビンと結合する
  -肝障害、溶血で低下
  -急性期反応物質として、炎症で容易に増加
  -炎症と溶血では溶血に敏捷に反応して低下する
 ・α2マクログロブリン
  -プロテアーゼ阻害物質
  -肝合成
  -ネフローゼで肝合成↑腎排泄↓.結果↑
  -高脂血症で増加(なぜ?)
※α2マクログロブリンが低下する病態は稀であり、この分画の低下はHp低下による
④β分画
 ・トランスフェリン
  -肝合成
  -鉄輸送
  -鉄欠乏性貧血で増加,max2倍まで
  -ネフローゼで漏出して低下
 ・補体第3因子
  -肝合成
  -炎症で増加, 200 mg/dL以上はまれ
  -SLEでは低下
 ・β-リポプロテイン
  -肝合成
  -高脂血症、ネフローゼで増加
④γ分画
 ・IgG, IgA,IgM
  -慢性炎症,慢性肝炎,肝硬変,腫瘍,自己免疫疾患,HIV感染などで増加



http://ketsueki.doremi3.com/2006/12/ag.html
http://www.green.one.ne.jp/yamagami/ichi/kesseipr.htm
平成22年1月15日発行   広島市医師会だより












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